見学会の報告:ロームシアター京都


ロームシアター京都は京都会館として1960年に開館したコンサートホールで、建築家前川國男の代表作の一つでもあります。施設の老朽化にともない改修改築工事が行われ2016年1月に新装開場しました。戦後モダニズム建築の傑作と言われる京都会館の改修・改築においては建築物の特徴を保ちつつホールとしての機能に支障があった部分を改修するという極めて困難な課題に取り組む必要があったとのことです。 講演会では、京都会館の改築基本設計を担当された香山壽夫建築研究所の下川太一様、ホールの音響設計を担当された永田音響設計の服部暢彦様にご講演を頂きました。

ロームスクエアから岡崎公園方向の眺め。桜の季節にはかなりの人出になります。

ロームスクエアからメインホールの入り口の眺め。年間稼働率が非常に高く、この日も有名アーティストのコンサートが開催されていました。

ご講演頂く下川様、服部様のご紹介です。講演会はロームシアターのサウスホールで行われました。

下川様のご講演。ホール設計でご苦労された点などご講演いただきました。今後、このような改修が必要なホールが益々増えていくというお話が印象的でした。

服部様のご講演。ホールの音響特性についてご講演いただきました。

舞台から客席の眺め。

ホールの施設や設備について、下川様から直接ご説明頂きました。「滅多にないことですので」という事でホールの職員の方も一緒に聴講・見学されています。

疎水のほとりにあるホールの搬入口です。改修前の建物は機材搬入の設備等もなく大変苦労されていたそうです。

建物内の柱です。柱には創立時と改築後の建築を見分ける秘密があります?!

有名な煉瓦タイルです。創立時のもので積み上げるのに大変な苦労があったそうです。

蔦屋やスターバックスもあり憩いの場となっています。

こちらは新しく作られたタイルです。オリジナルに似たテクスチャーで作られています。

サウスホール前のホワイエ。隅にカウンターらしきものもありました。

サウスホールの舞台装置です。

当日は本番講演がありメインホールの見学などは叶いませんでしたが、香山壽夫建築研究所の下川様、永田音響設計の服部様、ホールの方にもご尽力頂き非常に有益な講演会・見学会となりました。