日本音響学会関西支部では秋の見学会・講演会を毎年行っておりますが、今年は新型コロナウィルス感染予防に配慮し、オンラインで開催いたします。
講演会では、兵庫県立芸術文化センター舞台技術部の金子彰宏氏(兼大阪芸術大学舞台芸術学科講師、兼日本音響家協会西日本支部支部長)をお迎えしてご講演頂きます。佐渡裕氏が芸術監督に就任したことで話題となった兵庫県立芸術文化センター。一般のホールでは難しいオペラの上演にも挑戦し、そのホール音響を支えてきたのが金子氏です。その他にも金子氏は他のホールと連携して異なる会場での音楽演奏を一つにまとめるなど挑戦的な取り組みを行っています。「現場」ならではのノウハウを拝聴できると思います。
見学会では、音響研究を行う関西の幾つかの大学・施設をピックアップし、音響研究の「現場」を中継でつなぎます。どのような設備があるのか、どのような機材を使っているのか、をレポートしてもらい、今後の研究につながる情報共有ができればと考えています。
令和2年10月15日(木)13:30 ~ 16:30頃
日本音響学会 個人会員及び賛助会員 100名程度
参加申し込みの受付を終了しました。
日本音響学会 関西支部 庶務幹事:下倉 良太
rshimo[at]sys.es.osaka-u.ac.jp ※ 送信の際には[at]を@に変更ください
令和2年10月15日木曜日13時より、恒例の関西支部秋季講演会・見学会をオンライン(zoom)にて行いました。参加者は音響学会員35名でした。
講演会では、兵庫県立芸術文化センター舞台技術部の金子彰宏氏にホール音響の作り方や新しい取り組みについて、様々な例を交えながらご講演頂きました(タイトル:舞台音響家の仕事《劇場からの発信》)。効果音の効果的な入れ方、静寂を演出する効果音(静寂と無音は違う)など演劇現場のノウハウに関するお話や、札幌・西宮・北九州をネットワークで結んで行った合同演奏会、マルチスピーカ50台を使ってオーケストラ音楽を再現する体験会など大変興味深い取り組みについてご解説頂きました。オーケストラ音楽体験会については、詳細サイトを下記に貼っておきますので、ご覧ください。
オペラ「椿姫」をマルチスピーカー50台で再現!夢のような音楽体験【兵庫県立芸術文化センター】
https://blog.hibino.co.jp/posts/2149025
その後は、音響研究を行う5施設の協力のもと、実験環境を紹介する「音響研究室中継リレー」を行いました。普段音響学会の会場で顔を合わせるメンバーですが、お互いがどのような場所で研究をしているのか知らないものです。「学会で発表していたあの研究成果はここで生まれたのか!」という新鮮な発見があり、大変有意義でした。私個人としては、各研究室のコード収納方法が分かって、とても参考になりました。
文責:下倉(庶務幹事)